検証:なぜwindowsはスタートアップ修復で直らないのか

「Windowsを開始できませんでした。最近のハードウェアまたはソフトウェアの変更が原因の可能性があります」

Windowsを使っている人なら一度は見たことがあるんじゃないでしょうか・・・?

「スタートアップ修復」をしても全然起動しないので大事なデータを取り出して、とご依頼。
作業完了後、新しいマシンに買い換えるので処分しておいてくださいとノートPCを受け取りました。

せっかくなので処分する前に、なぜ直らないのか、
原因は何だったのか調べてみることにします。

検証に使用したEPSONのノートPC

EPSONの Endeavor NY2200S。低価格のオールインワンノートです。
電源を起動します。

しばらくすると例の画面が表示されました。

「Windowsエラー回復処理
Windowsを開始できませんでした。最近のハードウェアまたはソフトウェアの変更が原因の可能性があります。
windowsファイルが壊れているか、正しく構成されていない場合、スタートアップ修復は原因の診断と修正に役立ちます。
スタートアップ中に電源中断が起こった場合は通常起動を選択してください。
(方向キーを使って項目を選択してください。)

スタートアップ修復の起動(推奨)
windowsを通常起動する」

推奨の「スタートアップ修復」を選択してみましょう。

画面が切り替わり

「スタートアップ修復」が起動しました。
「スタートアップ修復はシステムの問題を確認しています」
問題が見つかった場合、スタートアップ修復はそれらを自動的に修正します。この処理の最中にコンピュータは何回か再起動することがあります。
個人用ファイルまたは情報は変更されません。これには数分間かかることがあります。

問題を検索中・・・と表示されます
問題を検索中・・・の表示

「修復しようとしています ディスクのエラーを確認しています。完了するまで1時間以上かかる場合もあります」と表示が変わりました
修復しようとしています・・・の表示

しばらく放っておきます
数時間たちましたが変化がありません。

と、思ったら勝手に再起動
勝手に再起動がかかる
Windowsを起動しています

お、直ったと思ったら
またまたスタートアップ修復の起動が出現
なんだよ。。。
これが有名?な「無限ループ」といわれる症状です。

ここで詳しい方だとハードディスクを外し、外付けのハードディスクケースに入れて、別のパソコン経由でデータの取り出しを試みるかと思います。

やってみましょう
ハードディスクを外します
HDDを取り外します
ハードディスクはSamsungのHM321HI 2.5インチ SATA 中身はSeagateのOEM品です。
HDDはSamusungのHM321HI
手元に2.5インチの外付けケースがなかったのでSATAをUSBに変換するケーブルを用いますが原理は同じです。
SATA-USB変換ケーブルに接続

ケーブルをつなぎ、パソコンに接続しました。
通常、認識されると「コンピュータ」にハードディスクが出現するはずなのですが・・・
出てこないですね。。。
エクスプローラーでコンピュータを開く
「BUSY」のランプが点灯し続けています
Busyが点灯し続ける

しばらくすると、ローカルディスク「E:」が出現しました。
ローカルディスクE:が出現する

ダブルクリックしてハードディスクの中を見ようとすると・・・
「ドライブE:を使うにはフォーマットする必要があります」の表示
ドライブEを使うにはフォーマットする必要があります フォーマットしますか?が表示
この表示、はっきりいって不親切極まりないです。
「フォーマット」の意味を知らない人はフォーマットしてしまいますよね。
ここでフォーマットすると、症状がさらに悪化するというのは話が多すぎるので別の機会に。

もう一度開こうとすると
エラーの種類が変わりました。
場所が利用できません E:\にアクセスできません。パラメーターが間違っていますのエラー

場所が利用できません
E:\にアクセスできません。パラメーターが間違っています。

OKを押下しようとすると「応答なし」になりました。
OKを押下しようとすると「応答なし」でフリーズ

もうダメですね

今度はハードディスク自体に問題がないか調べることにしましょう。
ハードディスクにはS.M.A.R.Tという自己診断機能があり状態を診断、記録しています。
このS.M.A.R.Tが記録した情報を確認するのに
「CrystalDiskInfo」という大変素晴らしいフリーソフトがあります。
ダウンロードしてインストール、起動してみます。
Crystal Disk InfoでS.M.A.R.Tを表示させると「注意」の表示

「健康状態:注意」と表示されました。
黄色のランプが点灯している「C5 代替処理保留中のセクタ数」の生の値に注目すると「000000000154」
生の値は「16進数」なので「10進数」に変換すると「340」になります

挙動が怪しいセクタが340も存在しているという意味です。

残念ながら不良セクタはスタートアップ修復ではなおりません。
というより、そもそも不良セクタを直す術がないのです。

スタートアップ修復をかけても直らない場合
不良セクタが発生していると思って間違いありません。

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