I-O DATA カクウス HDPC-AU1.0BLA PCで認識しない USB接続すると音がする

音がするカクウス

個人のお客様よりI-O DATAのポータブルHDDがパソコンで認識しなくなった、とデータ復旧をご依頼いただきました。

I-O DATAのカクウス HDPC-AU1.0BLA
I-O DATA カクウス HDPC-AU1.0BLA

型番はHDPC-AU1.0BLA 容量1TBのカクウスです。カクウスはデザインがあまり変わらず、見た目が現行品っぽいのですが、2011年7月発売のモデルで10年以上前のモデルです。

HDPC-AU1.0BLA 2011年7月発売モデル
2011年発売 もう10年以上前のモデルです

分解します。外装のラバーコーティングが劣化し、ケースのプラスチックも経年劣化でポロポロと割れてしまいます。中にはSAMSUNG製の2.5インチHDD HN-M101MBBが内蔵されていました。2011年10月製造の製品です。

中のHDDはSAMSUNG製HN-M101MBB
HDDはSAMSUNG HN-M101MBB

診断機に接続し、電源を入れてみると「ウッ、ウッ、ウッ」と典型的な吸着音が確認されました。おそらく、ヘッドがプラッタに貼りついてしまっている状態です。お客様に状況をご報告し、お見積りを提出、ご承諾をいただけたので処置を開始します。

クリーンベンチで開封をすると、やはりヘッドがパーキング位置になく、プラッター上で静止しています。

ヘッドがプラッタにくっついている
プラッターに貼りついたヘッド

何らかの拍子で本来の位置に戻らず、ちょうど吸盤がガラスに貼りつくような感じでくっついてしまいます。

本来はオレンジ色のランプウェイに戻ります
本来はオレンジ色のランプウェイに戻ります

おそらくプラッタ表面に塗布されたコーティング剤の劣化ではないかと考えられます。このように、一見問題がなさそうに見えても、内部では確実に劣化が進んでいますので、5~7年位で交換をお勧めします。HDDは消耗品です

専用の器具で吸着を解除し、読み取りを試みたところ、正常に読み取れないため、ヘッドを交換しました。その結果、100%のセクタデータを回収し、ほぼすべてのデータを回収することができました。
ご用命いただき、ありがとうございました。

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