デジタル遺品の調査をご依頼いただき、
今日はその調査結果をまとめています。
この頃デジタル遺品のご相談が増えています。
遺品を整理する中で見つかった、手帳や日記帳など、
紙に記録されているものなら容易に読めますが、
記録媒体に書き込まれたデジタルデータは直接読むことはできません。
パソコンも立ち上がればいいのですが、
故障していたり、パスワードが分からなかったり、
また下手にいじって壊してしまうのではないかと
ご不安になるようです。
さらには故人の秘密を暴くようで
自分では見たくないというご要望もありました。
ご依頼の目的として、
どんなことが記録されているかをざっと網羅的に知りたい、
中が分からないと処分することもできない
というのが7割くらいです。
故人が遺した開かない金庫を開けてくれ
というのと同じ感覚ですね。
続いて「財産の情報があるか」を知りたい。
知らない口座があるかもしれない。
資産だけでなく、負債があったりするかもしれないからです。
「出自について知りたい」という
センシティブなご依頼もいただきます。
デジタル遺品の調査と
データ復旧が異なるのは
「データの内容を見る」という点です。
データ復旧はデータが取り出せればいいので内容には触れません。
取り出したデータを納品するだけです。
一方、デジタル遺品は
ご要望に応じて内容を確認しなくてはなりません。
ですから目的、ご依頼いただいた背景や家族関係など、
込み入ったところまで詳しくお聞きする必要があるのです。
そこで、国家資格である情報処理安全確保支援士が生きてきます。
弁護士や税理士などと同様に守秘義務を課されていますから
お客様にとって安心感が違います。
今回お預かりしたデジタル遺品
・ノートパソコン 1台
・デスクトップパソコン 1台(HDDのみ)
・ポータブルHDD 1台
・USBメモリ 2個
・デジタルカメラ 2台
・CFカード 1枚
・SDカード 3枚
・電子手帳 1個
・3.5インチフロッピーディスク 17枚
・3.5インチMO 2枚
・スマートフォン 2台
・携帯電話 3台
集めると結構なボリュームになり、
調査期間も2週間ほどかかりました。
今回のご依頼では
特段、驚くような内容のものは見つかりませんでした。
私も何年間かのこの業務の中で
何も出てこないのが理想の結果だと思えるようになりました。
お伝えするべきか悩むデータが見つかることが多々ありますので。
もちろん、このあたりも事前にご意向をお伺いします。
※デジタル遺品調査はその性質上、
相続人の方で、被相続人の方との関係が証明できる方に限定させていただいております。