IO DATAのネットワークHDD HDL-160Uです。
ぱっと見、外付けHDDのようにしか見えませんがNASです。
まだNASが世間に出始めの頃の製品ですね。
電気の設備点検でシャットダウンしたあと、点検が終わり電源を入れても動作しなくなったとご依頼いただきました。
古いNASあるあるです。
他にもスイッチングハブやルーター、ビジネスホンの主装置など、
一度電源を入れたら点検でもない限り電源を切らないような設備はこのような状態に陥ることが多いです。
分解します。
内部はSAMSUNGのSV1604N VELOCEです。
製造は2005年の3月。ずいぶん長持ちしましたね。
サーバラックに収められていたそうで内部は非常にキレイな状態を保っていて驚きました。
まず、最初にデータの保全を行います。
HDDは正常に起動しますが、さすがに古いだけあって不良セクタがかなりありました。
この機種はLinuxベースのNASですが、漢字コードがShift JISです。
一般的なLinuxでは文字化けしますが障害ではありません。エンコードを変更するひと手間が必要です。
幸いデータは100%復旧可能でした。
原因を調べるのはデータ復旧とは目的が異なる(品質保証の領域)ので行いませんが
どうして電源が入らなくなったのか個人的に気になるので調べてみることにします。
HDDの電源端子は12Vと5Vが出力されているはずなのですが
全然ダメですね・・・
こちらもダメです・・・
さすがに16年もの長期間使えば軍需仕様でもない限り電源もヘタってきます。
ただ、この機体は保管状態が大変良好だったため、ここまでの期間持ちこたえていたのかもしれません。
サーバーラックは重要です。
当日の復旧納品でお客様にはお喜びいただけました。
ご依頼ありがとうございました。