基礎から押さえるRAID講座 vol.15

組み合わせRAIDレベル

各RAIDレベルの特徴について詳しく説明いたします。それぞれのRAIDレベルには、メリットだけでなくデメリットも必ずありますので、ご自分の目的にあったものがどのレベルなのか、良く吟味してみてください。

RAID10【レイド・テン/レイド・ジュウ】

別名:RAID1+0
※RAID0+1またはRAID01と扱われているケースもある
必要HDD数:最低4台
概要

RAID1とRAID0を組み合わせて、

  • 容量の増大
  • 速度の高速化
  • 耐障害性の向上

を狙った技術です。

RAID10は、複数のミラーセット(RAID1)をストライピング(RAID0)したもので、RAID0+1と混同されがちですが、冗長性の面でメリットがあります。

簡単に言うと、ストライピングされる各HDDがそれぞれ2重化されている状態となりますので、それぞれのミラーセットの両方のドライブが同時に壊れなければ、継続稼働可能です。

RAID10のしくみ

[1]-1 まず、データがブロックに分割されます。

[1]-2 分割されたデータを複製されます。

[2] 各ミラーセットに分散して保存されます。

※「ミラーセット1」と「ミラーセット2」を、それぞれ一台のHDDと考えれば比較的わかりやすいかと思います。「ミラーセット1」と「ミラーセット2」の2台のHDDでストライピングRAIDを構築しているというイメージです。

RAID10のしくみ
RAID10のメリット
  • 同一のミラーセットを構成するHDDが故障しない限りは修復可能な高い耐障害性。
    (2台のミラーセットx2の計4台で構成されたRAID10の場合、各ミラーセット1台づつ計2台の故障にも耐える事が可能)
RAID10のデメリット
  • ミラーリング構成の為使用可能HDDの2倍のHDDが必要となり、容量効率がRAID5に劣る。
  • 最低4台のHDDが必要な為、導入コストが高い。